琥珀の粋
美禄 古酒13年熟成
びろく こはくのすい 2008年
秋の夜長
読書に合う日本酒
日本酒と言えば料理に合うというイメージが強いお酒ですが、実は「熟成古酒」という香りや色合いをじっくりと楽しむジャンルも。その歴史は、文献に記されているだけでも鎌倉時代まで遡ることができます。「琥珀の粋」は、そんな熟成古酒でありながら低アルコール酒として仕込んでおりますので、ほろ酔いと集中の間をゆらぐ、読書のお供に最適なお酒としてお勧めできます。
口当たりの軽さ
熟成のまろやかさ
「琥珀の粋」は、アルコール度を抑えて設計した上で熟成を始めました。軽さ・爽やかさはそのままに、熟成によってしか生まれない独特の香りとまろやかさを醸し出せるはず、と考えたからです。お酒の楽しみ方は多様化し、「低アルコール」を好む方や、いっぽうで「熟成」を求める方も増えています。「低アルコールの熟成酒」という特徴的な味わいを、ぜひお楽しみください。
震災を乗り越えた
奇跡の古酒
2008年から仕込みを始めた古酒は、奇跡的にも被災を免れて熟成を続けることができました。津波に負けなかった古酒が重ねた「時」を感じながら、豊かなくつろぎの時間をお楽しみいただきたいと願っております。蔵に残されていた全量から特製500ml瓶に詰められたのは1,200本限り。仮に今から同様のお酒を仕込んでも味わえるのは13年後になるという、非常に希少なお酒です。
粋(すい)
まじりけのない
年ごとに少しずつ琥珀色を集めて
身体全体が潤うように酔う
長い年月を経て磨かれた古酒は琥珀色で豊かに香り、角が取れてまろやかな味わい。元禄八年(1695年)に発行された訓蒙要言故事に「古酒は身体全体が潤うように酔う」と記されているように、普通の日本酒よりも酔いが穏やか。アルコール度も低めなので、音楽を聴きながら、会話を楽しみながら、映画を見ながら、本を読みながら楽しめる「気分やシーンに寄り添う日本酒」です。
美禄 琥珀の粋
特製500ml瓶 2,200円(税込み)
2021年10月27日(読書の日)限定1,200本 蔵出し
日本酒度:-32
アルコール度:11度
原料米:宮城県産米
酵母:まなみ酵母
精米歩合:70%
保存方法:常温可読書に合う日本酒
熟成古酒に合う作品を
3人の編集者が選書しました
松原 亨
マガジンハウス COLOCAL
編集長
川村 力
BUSINESS INSIDER JAPAN
専門編集委員
岡沼 美樹恵
フリーライター/
編集者
ブック・ダイバーの頼れる相棒
マガジンハウス COLOCAL
編集長 松原亨
読書の深海に果敢にダイブするには、シラフじゃちょっと難しい。お酒のサポートなしでは、日常の雑事が頭をよぎって集中力が足りなかったり、新しいモノを受け入れるだけのオープンマインドになれなかったり。その点、「琥珀の粋」は読書ダイビングに最適の相棒だ。アルコール度数が低いから、絶妙のほろ酔い加減で本の世界に没入できるし、いやそもそも読書してなくたって、いつまでもチビチビ舐めていたくなるコクと風味は、夜更かしのトモにぴったりだ。
【選者紹介】
松原 亨(まつばら こう)
1992年から男性ファッション誌『ポパイ』の編集に携わる。2000年、建築・デザインがテーマのライフスタイル誌、月刊『カーサ ブルータス』創刊に参加。2012年『カーサ ブルータス』編集長に就任。2018年『ポパイ』編集長に就任。2020年からwebマガジン『コロカル』の編集長を務める。
選書1
『素数の音楽』
マーカス・デュ・ソートイ/ 新潮社
全く規則性なく存在するかに見える素数。そのランダムさゆえに、クレジットカード情報の管理といった高度なセキュリティが要求される暗号化技術にも使われているという。つまり、素数の謎が解明されてしまうと、現代社会の情報セキュリティが危機に瀕するということにもなりかねないらしい。そんな素数の謎に、古代ギリシャ時代から実に2000年もの間、あまたの天才数学者が挑んできた。が、しかし、謎は今も謎のままだ。古酒のおかげで完全にリラックスした頭で、ほろ酔いで気が大きくなっているのをいいことに、素数の深淵な世界を覗いてしまおう。
選書2
『ザ・ボーダー』
ドン・ウィンズロウ / ハーパーBOOKS
思い切って結論から言ってしまうと、「麻薬で死ぬ人を減らしたいなら、麻薬を合法化するしかない」というのがこの著者の考えだ。アメリカで「麻薬戦争」という用語が登場したのは1971年のニクソン政権のとき。それから50年、アメリカが戦うもっとも長い「戦争」と言われる上に、流通する薬物の量も種類もますます増え、この戦いはなんの成果もあげていないと著者は言う。麻薬とは戦っても勝ち目はなく、合法化してコントロールするしかない、という主張にあなただったら何と答えるだろう?
選書3
『憂鬱と官能を教えた学校』
菊地成孔・大谷能生 / 河出書房新社
現代では当たり前だと思われている、1オクターブを12等分して調律する「十二平均律」が一般化したのはヨーロッパでも19世紀のことだという。著者によれば「音楽のデジタル化」は昨日今日の話ではなく、この平均律の普及から始まったということになるらしい。タイトルの「学校」とは、アメリカ・ボストンにあるバークリー音楽院のこと。1945年に誕生したこの音楽学校が、現代まで続く音楽のデジタル化の歴史の中で、何を発明し、どんな役割を果たしたのか? 多くの音楽ファンにとって目から鱗であろう新鮮な音楽史を、サックス奏者である菊地成孔が「シロウト」でも楽しく理解できる軽妙な語り口で講義してくれる。
ひと口ごとに時間について考えさせられる
BUSINESS INSIDER JAPAN
専門編集委員 川村力
気仙沼という街が2011年に経験した地獄とも言えるあのできごとを思い返せば、このお酒が存在していることはほとんど奇跡としか言いようがありません。お酒を悲しみと結び付けることは必ずしも本意ではありませんが、ひと口ごとに「時間」について考えさせられる色と味、香りでした。選んだ3冊の本は、いずれも「琥珀の粋」が醸し出す世界の景色そのものだと自分では思っています。
【選者紹介】
川村 力(かわむら ちから)
古本酒場「鉄塔文庫」(仙台市青葉区)創業者兼運営委員長。東日本大震災の年に開いた小さな酒場は2021年10月で10周年。昭和23年築のバラック小屋で金曜夜に皆様をお待ちします。裏の顔は編集記者。出版社勤務を経て、現在『Business Insider日本版』専門編集委員。
選書1
『父のトランク~ノーベル文学賞受賞講演』
オルハン・パムク / 藤原書店
「琥珀の粋」を口にすると、目を瞑(つむ)りたくなります。深い海の底に誘(いざな)われるように。思わず記憶をたどる思考を始めてしまうお酒です。世界中で愛されるトルコのノーベル賞作家、オルハン・パムクの語り口を思い出しました。私はなぜ考え、書き、生きるのか。その淵源を、作家は父親の記憶と痕跡が詰まったトランクケースにまでさかのぼります。
選書2
『桐下駄の話』(短編集『秋夜』に収録)
水上勉 / 小学館
「琥珀の粋」は古酒なのに、舌の上もノドもさらさら流れていく潔(いさぎよ)さを感じました。13年という月日を気仙沼の蔵の奥でひたすら待つ間、タンクの中でお酒がきいた「静謐」が伝わってくるかのよう。実は、桐(きり)の木も、風や水の音をきいて育つとか。谷水のせせらぐ音をためて育った桐は琴の腹材に最適で……そんな農家の話をもとに水上勉が生み出した珠玉の短編です。
選書3
『焼き鳥とクラリネット』(短編集『誰かがそれを』収録)
佐伯一麦 / 講談社
お酒の味に奥行きをもたらすのは人生のエピソードだと常々考えています。あれほどの悲しみや苦しみを生み出した東日本大震災のさなか、黙りこんで時間の流れを刻み込み続けた「琥珀の粋」は、味覚や嗅覚、触覚を通じて、飲む人それぞれに何かを語ってくれる気がしました。先行きを予想もできない人生とお酒の関係をこんな文相で表現できるのは佐伯一麦だけだと断言できます。
昔憧れていた大人の姿に近づいた
フリーライター/編集者 岡沼美樹恵
名の通り、美しい琥珀色の古酒。私はワイングラスでいただきましたが、空気にふれるうちにどんどんまろやかみを増していくのがわかりました。とてもフルーティーで、だけどちょっとお出汁のような旨味も感じる不思議なお酒。「琥珀の粋」を飲んでいる自分がなんだか素敵に思えて、もう十分大人なのにもかかわらず、昔憧れていた大人の姿に近づいた気がしました。
【選者紹介】
岡沼 美樹恵(おかぬま みきえ)
大学卒業後、東京ニュース通信社入社。編集局勤務を経て、1999年より地元仙台でフリーのライターおよび編集者に。さまざまな媒体での執筆・編集のほかウェブメディア「暮らす仙台」にて東北のよいもの、よいことを発信。ローカルビジネスの振興に携わっている。
選書1
『ホテル・ストーリー』
森瑤子 / 角川書店
かつて憧れた大人の世界を思い出させてくれた「琥珀の粋」に、久々にページを繰ったのがこの本。学生時代、森瑤子さんの恋愛小説を夢中で読んだものでした。ウィットに富んだ会話に、男女の恋愛の駆け引き、登場する女性たちの洗練されたファッション…。そのすべてに憧れ、いつか私にもそんな世界が待っていると思っていたのに…あれ?もうアラフィフだぞ。
選書2
『van Gogh』
フェルト・ファン・アイデルトほか /
NHK、NHKプロモーション、中日新聞社
2005年に東京で行われた「ゴッホ展」のカタログ。中学生のときからゴッホの絵画、とくにこの表紙の「夜のカフェテラス」が大好きでした。この人たちはどんな話をしているのかな。何を飲んでいるんだろう。そんな想像をしながら見るのが楽しいんです。この人たちに「琥珀の粋」を飲ませたら、なんて言うだろう。ね、ちょっと聞いてみたくなりませんか?
選書3
『超訳論語』
安富歩 /ディスカバー・トゥエンティワン
高校時代、大いに苦しめられた「論語」の世界。でも不思議ですよね。大人になるとなんだかあの苦痛の正体を知りたくなる。それで購入して読んでみたら、なんと、人生で私たちが遭遇するさまざまな困難を乗り越えるヒントがいっぱいの良書でした。毎日お酒と一緒に読んでいたら、誰かに悩みを相談された時にはビシッ!といいことが言えるようになる…かも。
ご提供店舗
数に限りがございますこと、誠に申し分けございません。また、この機会のみのご提供となりますこと、悪しからずご了承くださいませ。
今後もシーンに寄り添う日本酒について挑戦を続けたいと思います。その機会にはよろしくお願いいたします。
販売店様
(気仙沼市外)
むとう屋 松島本店
〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島普賢堂23
022-354-3155
むとう屋 仙台駅店
〒980-0021 宮城県仙台市青葉区1丁目1−11 tekute仙台 Chuo 青葉
022-796-8815
酒のかんりょう
〒021-0893 岩手県一関市地主町7−2
0191-23-3145
カネタケ青木商店
〒982-0023 宮城県仙台市太白区鹿野1丁目7-16
022-247-4626三代目旭屋本店
〒981-3125 宮城県仙台市泉区みずほ台3-1 桂五番館101
022-725-6656桜井酒店
〒989-2442 宮城県岩沼市大手町6-32
0223-22-4250石井商店
〒981-1226 宮城県名取市植松4丁目2-11
022-382-2729酒屋はくさん 本店
〒984-0083 宮城県仙台市若林区伊在1-9-7
022-288-6152酒屋はくさん 仙台中央店
〒980-0021 宮城県仙台市青葉区中央四丁目2-27 510ビル1階
022-796-8931上杉池田酒店
〒989-0011 宮城県仙台市青葉区上杉3丁目8-38
022-222-6797阿部八酒店
〒980-0004 宮城県仙台市青葉区宮町4-5-35
022-222-6433酒のかわしま
〒983-0833 宮城県仙台市宮城野区東仙台6-5-27 桜参番館
022-762-7061酒のかわしま 立町店
〒980-0822 宮城県仙台市青葉区立町17-23
022-395-9056及川酒店
〒984-0073 宮城県仙台市若林区荒町127
022-223-2885相原酒店
〒985-0003 宮城県塩竈市北浜四丁目8番20号
022-362-5187四釡商店
〒986-0825 宮城県石巻市穀町2-17
0225-96-0188酒の藤原屋
〒986-0815 宮城県石巻市中里2丁目7-12
0225-23-4567田口酒販
〒987-0601 宮城県登米市中田町石森字加賀野2-4-3
0220-34-7555吉田酒店
〒982-0014 宮城県仙台市太白区大野田2丁目1-54
022-249-1611(気仙沼市内)
畠山酒店
〒988-0233 宮城県気仙沼市長磯原13-5
0226-27-2033おけい茶屋
〒988-0222 宮城県気仙沼市長磯船原68-9
0226-27-2024熊長商店
〒988-0045 宮城県気仙沼市田谷8-7
0226-22-8439本間屋酒店
〒988-0017 宮城県気仙沼市南町1丁目3-13
0226-22-0209酒のサイシン
〒988-0053 宮城県気仙沼市田中前2丁目12-3
0226-22-2525すがとよ酒店
〒988-0005 宮城県気仙沼市新浜町2丁目3-6
0226-24-1111さくらい酒店
〒988-0085 宮城県気仙沼市三日町1丁目2-16
0120-151-889鈴木商店
〒988-0017 宮城県気仙沼市南町2丁目4-19
0226-22-1025さつた酒店
〒988-0123 宮城県気仙沼市松崎中瀬67
0226-22-2151株式会社丸桂〒988-0021 宮城県気仙沼市港町506-10226-22-0433大越商店〒988-0266 宮城県気仙沼市本吉町寺谷880226-44-2701味屋酒店〒988-0066 宮城県気仙沼市東新城2丁目1−40226-23-1642以上、2021年10月27日蔵出し時点での情報となります。(不躾ながら順不同、法人格および敬称略にて失礼します)
飲食店様
上記販売店様にお問合せいただけるよう、よろしくお願いいたします。
気仙沼 男山本店
食事に寄り添う酒を造ってきた
~蒼天伝という正統、美禄という挑戦~
清酒「蒼天伝」で知られている、創業大正元年の老舗酒蔵です。以来100年以上にわたり、地元で育てた米と湧水にこだわり、気仙沼の地に根を張った酒を静かに造りつづけてきました。東日本大震災では社屋や酒蔵が流失する困難に遭いましたが、気仙沼の顔である内湾地区に、9年越しの再建を果たしました。
宮城県固有の酒米「蔵の華」の特性を活かし、丁寧に発酵させていくという考え方に基づき、業界のトレンドとは一線を画した酒造りを貫いています。最近では、日本酒の新境地を開くため、世界の女性が選ぶワインコンクールにエントリーし、日本酒部門最高峰の賞を受賞。従来の日本酒の枠にとどまらない挑戦的な試みを続けています。
otokoyama-honten©2021